インフルエンザワクチンは、生後6ヶ月以上であれば接種がうけられます。
小児のいる家庭の家族は全員インフルエンザワクチンの接種をお勧めします。
ここ10年来はワクチンに含まれる株と実際に流行する株は、ほぼ100%一致しており、有効なワクチンです。普通の元気な人に対しては、発病の危険性を約1/5に抑えます。(ある健康な人の集団がインフルエンザワクチンをしていないときに5人が発病した場合、ワクチンをしておけば1人しか発病しません。)
冬場に脳炎、脳症、ライ症候群で亡くなった子どもたちを調べてみると、インフルエンザウイルスが脳(脊髄液)内で発見される例もあり、インフルエンザが原因であると考えられています。
このようなケースは全国で毎年200名以上あると推定されます。いままでのところ、インフルエンザワクチンを接種した子どもからは、このような脳炎や脳症で亡くなった症例は例外的にしか報告されていません。すなわち、このような不幸な症例をなくす最も有効な手段はインフルエンザワクチンを受けることです。
接種ご希望の方はご予約のうえ、予診票をダウンロードし必要事項を記入してご来院ください。
5歳から11歳の新型コロナワクチン接種が始まろうとしていますが、当院では、ご本人に重症化するリスクのある基礎疾患(※)のある方や同居の家族に高齢者や基礎疾患のある方がおられる場合には、接種することをお勧め致します。
それ以外の方に関しては、オミクロン株に対するワクチンの効果は持続が短いとの報告も出てきていること、子どもの重症化リスクは低いこと等の状況も踏まえて、接種に関しては、メリット(発症予防・重症化予防等)とデメリット(心筋炎等副反応等)を総合的に勘案し、かかりつけ医とも相談の上、ご判断下さるようお願い致します。
上記は、令和4年3月時点での考え方であり、今後のデータの蓄積や流行状況により、変わる可能性があることを申し添えます。
(※)日本小児科学会予防接種・感染症対策委員会 令和4年2月14日
「新型コロナウイルスワクチン接種に関する小児の基礎疾患の考え方」
気管支喘息はコントロール不良の難治性喘息以外は対象ではありません。